既に冒頭でも述べたようにテキサス州は、一八三六年に独立するまで二百五十年以上、スペインとメキシコの統治下にありました。
そのため、今日でもいわゆるヒスパニクス文化の影響が色濃く、当時を物語る遺跡、風習、地名が各地域に多く残っています。
現在、ヒスパニクス系の人口は州人口の二六%を占め、黒人の人口を超えています。
ヒスパニクスの住民はテキサス州の政治・経済分野で徐々に進出しており、しかも近年民族の独自性を訴えて、学生の「バイリンガル=二か国語教育」を強く要求するなど、メキシコ系文化の"定着"に熱心です。
他方、黒人は南部としては比較的少なく州の東部地区に居住し、近年ではむしろ大都市の中心部に集中する傾向が見られます。
テキサス州はまた、サンベルト州の一つとして、急速な経済的発展により全米各地から多くの技術系労働者を引き寄せています。
特に「三大都市圏」には、全米のみならず州内の農村地帯からも多数の人口が流入していて、急激な産業の発展および人口増大に伴い最近では都市の環境問題も社会問題としてクローズアップされています。
テキサス州は今日、急速に発展する"光"の部分11大都市郊外地域を中心にして、その発展からとり残された日の当たらない"影"の部分=農村地域を抱えながら社会・文化的にも、また政治・経済的にも一種の「モザイク模様」を強めつつ、ダイナミックに発展を遂げているのです。